開封府（かいほうふ）～北宋を包む青い天～

第三代目皇帝・真宗の治世である北宋。

都から離れた廬州では奇妙な天象の夜、ある男児がこの世に生を受けた。

生まれながらの黒さゆえ山に捨てられてしまったその子を、長兄の包山は嫁と共に育てることを決意する。

（45分）

皇宮から連れ出された皇子・益児は、皇帝の侍衛・周懐仁と乳母の子として育ち、将来は師の孫娘・周児を嫁にすると約束していた。

一方、益児の身代わりである偽皇子が無事に育つ姿を見て、真宗はある疑問を抱く。

（45分）

乳母の夫に益児の居場所を突き止められたと知った真宗は、すぐに益児を皇宮に連れ戻した。

しかし、外の世界しか知らない益児は、真宗と対面した大殿の場で、周懐仁に対し「父さん」と叫んでしまう。

（45分）

皇宮での暮らしを嫌う益児は相変わらず周懐仁を父と慕っていた。

そんな2人を見て、真宗は益児が本当に自分の息子なのかと疑念を抱き始める。

真宗の疑いを晴らすべく、周懐仁がその証を立てるのだが…。

（45分）

冷清の仲間だと疑われ杖刑を受ける包拯は、雨柔から託された文を持っていたことで、さらなる騒動に巻き込まれてしまう。

包拯はこのままでは科挙を受けられなくなると考え、ある作戦に打って出ることにした。

（44分）

菓子に毒を入れたのは乳母だと知った真宗は包拯を参内させ、抱き続けてきた疑問を問う。

包拯は、5人の皇子を殺した黒幕は皇子のすり替えを知っていた者だと断言し、真宗は兵符を託した八賢王が黒幕だと確信する。

（45分）

八賢王の謀反を防いだ功績として監察御史に抜擢された包拯だが、朝議で張徳林の戦功を否定したため、徳林から王延齢の軍門に下ったと目をつけられる。

一方、包拯が朝議で発言した直後、幼い仁宗が倒れてしまう。

（45分）

宋の領土に西夏がまたも侵入してきたが、国庫から銀子が出せない宋は打つ手がない。

そこで宰相の王延齢はあることを皇太后に提案。

一方、皇太后は先日の刺客による襲撃に関して包拯に捜査を命じる。

（45分）

益児は、幽閉された冷宮から飛び出てきた李太妃と遭遇し、その正気を失った姿を見て実の母とは知らぬまま胸を痛める。

一方、包拯は刺客を捜すため劉復に張りついていた。

劉復の日々の所業は目に余るものがあった。

（45分）

劉復を狙った武器は江湖の者だけが作れる仕掛けだった。

開封府尹の尹若朝は「深入りせずに江湖の者の仕業として捜査を終えよ」と包拯に忠告するが、包拯は仕掛けに使われた箱を調べているうちに、ある事実に気づく。

（45分）

劉復の命が何度も狙われ、取り巻きの高官たちは聴雨楼に近づかなくなっていた。

そんななか、またも劉復宛てに箱が届く。

中身は家職の項福の首だった。

その頃、皇太后は仁宗の生母である李太妃を皇宮から逃がす。

（45分）

皇太后から息子を差し出すよう命じられた張徳林は、次男の子栄を選び仁宗の従者として皇宮に残す。

その頃、包拯から命じられた王朝と馬漢が、子雨の男を待つため聴雨楼の前で張り込んでいると、そこへ展昭も現れる。

（45分）

王朝の作戦に従い、子雨の男は劉復に仙丹だと偽り毒を飲ませようとするが、劉復に殺されてしまう。

男が詐欺師だったと知った子雨も、生きる希望を失い自害する。

その頃、皇太后は楊太妃を使って美人計を企てていた。

（45分）

劉復が命を狙われる事件を解決すべく一計を案じる包拯は、国庫の銀子を横領した役人を集め、豚の面をつけさせた。

刺客の目をごまかすためだったが、役人たちは我が身可愛さに殺し合いを始め、そこに刺客が現れる。

（45分）

開封府の牢につながれた包拯を訪ねた雨柔は、「生きて牢を出られたらあなたに嫁ぐ」と宣言するが、包拯は何も答えない。

一方、皇太后と王延齢、張徳林は、騒ぎを収めるため誰を処刑すべきか腹の探りあいをしていた。

（45分）

雨柔と想いが通じあった包拯は、義姉に紹介すべく雨柔を連れて1年ぶりに廬州へ帰るが、義姉は包拯に端午を娶らせるつもりで婚礼の準備を進めていた。

包拯は、妹も同然の端午を娶れないと訴えるのだが…。

（45分）

数年が経ち、仁宗は成長していたが、朝廷は今も皇太后と宰相の王延齢、枢密使の張徳林が三つ巴となって絶妙な均衡を保っていた。

皇太后は仁宗の皇后候補として延齢の孫娘と徳林の娘の名を挙げ、2人を入内させる。

（45分）

演目で琴を弾いていたのは益児と共に育った周児だった。

仁宗は皇太后に頼んで周児を皇宮へ連れて帰るが、この出会いを偶然過ぎると怪しむ張子栄は、皇太后が仁宗の力を強めたくないための策略だと仁宗に告げた。

（45分）

我が子である仁宗との再会を望む李太妃は、協力すれば出世を約束すると公言して包拯の怒りを買う。

その頃朝廷では、仁宗に政を返すべきだとの声が上がっていた。

そして張子栄が仁宗を「真の皇帝」とすべく動きだす。

（45分）

皇太后が摂政を続けるか、それとも仁宗の親政かで朝廷が揺れ動いているなか、想い人の周児から結婚を拒まれた仁宗は、王延齢の孫娘と張徳林の娘のどちらかを皇后に選ぶという決断を迫られていた。

（45分）

張徳林の娘・張燕燕と王延齢の孫娘・王霊児の居所に何者かが火を放つ。

死人は出なかったが、自分が狙われたと思った仁宗は食事にも手を付けようとしない。

都入りした包拯は、太監の郭槐から火事の状況を聞く。

（45分）

都に到着した包拯は捜査に着手。

包拯から火事で最も恩恵を得た者を尋ねられた尹若朝は、開封府に投獄中の郭槐に話を聞き出そうとごちそうを振る舞うが、答えを聞く前に郭槐は毒入りの料理を食べて死んでしまう。

（45分）

包拯と周児は焼け跡に残された瓶のかけらから、王霊児が被害に遭った梧桐小築には油がまかれていたと確信した。

その頃、張子栄は参内し、張徳林に、「兄の子雍を逃がすために自分が火をつけた」と告げる。

（45分）

夏懐敏から毒消しを手に入れるため、話しあいの席を設ける張徳林。

自らも毒入りの酒で懐敏を脅して表面上の和解を果たし、その内実を知らない王延齢は当惑を隠せない。

一方、包拯は火事の真相を探るも難航していた。

（45分）

刺客に襲われた包拯は開封府で寝泊まりすることにする。

打つ手が全て裏目に出ると悟った張子雍は、禁軍副統領・王守忠を都から逃がそうと決意。

しかしその対応に不満を抱いた守忠は、夏懐敏に最後の切り札を出す。

（45分）

張子栄は周児と偽の夫婦になる決意をし、皇太后は豪華な嫁入り道具を用意し、明日には親戚の家へ輿入れするよう周児に告げた。

周児を別の者に嫁がせたくない仁宗は、周児と子栄が淫行を働いたように仕組む。

（45分）

包拯に問い詰められた仁宗は、明月小築に火を放ったと自白。

仁宗は、皇帝の権力を取り戻すため張燕燕を味方につけて明月小築を燃やし、その時に明月小築を燃やすため忍び込んできた張子雍に救われたのだと明かす。

（45分）

雨柔の案内で王守忠の身柄を確保した包拯。

その頃、宮門には李太妃が現れ、仁宗と陳林に合わせてほしいと夏懐敏に掛け合う。

その正体を怪しむ懐敏は、李太妃を楊太妃のもとに預け、切り札として守るように伝えた。

（45分）

真の皇帝となるためには皇太后から権力を奪わねばならないが、長く皇太后に守られていた仁宗の気持ちは揺らぐ。

そこで張子栄は仁宗を李太妃に再会させる。

母の苦難を知った仁宗は、ついに皇太后との対決を決意する。

（45分）

皇太后は皇帝・仁宗に政を返すと宣言し、王延齢と張徳林もそれぞれの犠牲を払い、仁宗の親政がようやく始まる。

しかし「火事の真相を天下の民に知らせるべきだ」と言う包拯の言葉は聞き入れられなかった。

（45分）

包拯と結婚して数年。

子宝に恵まれずにいた端午は雨柔を訪ね、包家に嫁いで跡継ぎを産んでくれるなら自分は側室になっても構わないと持ちかける。

だが端午が追い詰められていると感じた雨柔は、包拯の義姉を訪ねる。

（45分）

武官の選考試験である武挙で、見事な文章を書いた受験者は何と張子雍だった。

替え玉を疑う包拯は、3日で真相を解明するよう仁宗に命じられるが、捜査が始まった直後に科挙の主監督官が殺されてしまう。

（46分）

王延齢の護衛・展無為から激しい拷問を受ける張子雍の護衛・張東は、自分が書生の韋文卿だと答えてしまう。

しかし王延齢は張東の顔を覚えていた。

韋文卿の居場所を吐かせるべく、張東は猛毒を飲まされるが…。

（45分）

雨柔たちは3人がかりで展無為を負かしたが、予想に反して捕まっていたのは張東だった。

科挙の合格発表を控えて替え玉を見つけ出す期限が迫るなか、張東は毒に精通する王朝・馬漢に助けられたが口を割ろうとしない。

（45分）

包拯の知謀によって張子雍は替え玉事件の経緯を自供し、王朝と馬漢は仲立ちを務めた男・韋文卿の隠れ家に急行する。

一方、張東から事情を聞いた張徳林も、息子を守るため韋文卿の行方を捜していた。

（45分）

陳世美は張子雍に毒を盛られたが、包拯たちの手当てにより回復し、仁宗の追試を受けて首席に認められる。

一方、替え玉受験や書院の放火など数々の罪を犯した張子雍は、何のおとがめもなく牢から釈放された。

（45分）

替え玉事件から3年。

首席合格者の陳世美は青女に婿入りし、フ馬として科挙の改革に意欲を燃やす仁宋の右腕となっていたが、青女から2年も床入りを拒まれていた。

そんな折、開封城で連続殺人事件が発生する。

（45分）

書生、官吏の次に狙われたのは同じく均州出身の商人だった。

包拯は捜査を進めるなか、3人が3年前に科挙を受験するため、韓琦という男と現在のフ馬である陳世美と共に上京してきたことを突き止めた。

（45分）

かつて均州から共に上京した5人のうち3人が殺される事件が発生し、?馬の陳世美と行方知れずの韓琦が生き残った。

事件を捜査する包拯が尹若朝に意見を求めると、若朝は朝廷を「曲芸団」と比喩して見解を話した。

（45分）

「均州から上京した夫・岑旺祖を捜している」と秦香蓮が包拯に訴えた。

そして3人の遺体が夫でないと判明し、香蓮の夫は韓琦か?馬・陳世美のどちらかであり、偽名を使っているとの結論が下される。

（45分）

夫を捜すために上京した秦香蓮と子供たちを均州に戻らせるべく、陳世美は韓琦に多額の銀子を払って協力を仰ぐ。

韓琦は拷問をして香蓮の居場所を白状させるしかないと考え、包勉をだましてある屋敷へ連れていく。

（45分）

秦香蓮は韓琦に言われるまま故郷へ戻ろうとするが、夫のことを諦め切れず馬車から降りる。

そんな母子に遭遇した雨柔は、3人を開封府に連れていく。

香蓮たちの話を聞いた包拯は、陳世美と母子との関係を疑う。

（45分）

秦香蓮母子の身柄を陳世美に引き渡した包拯は、香蓮が夫を助けるため、あえて陳世美の芝居に付き合ったと確信する。

一方、妻と再会した世美は、上京してから?馬となったいきさつを秦香蓮に打ち明けた。

（45分）

岑旺祖の人相書きを作るとの名目で、包拯と雨柔が秦香蓮を訪ねる。

香蓮の夫は陳世美と名前を変えており、「岑旺祖は韓琦に改名した」と包拯にうそをついていた。

香蓮は夫のうそを守ろうと包拯に韓琦の容貌を伝える。

（45分）

李太妃は媚薬を飲ませたことを知られて非難を受けが、彼女の思惑を知った青女や張徳林は黙って引き下がるしかなかった。

その頃、新政を始めるべく頭を悩ませていた仁宗のもとに水害を伝える急報が届く。

（45分）

包拯は失踪した包勉、一緒に逃走したと思われる秦香蓮親子や韓琦を捜すため、陳世美に揺さぶりをかけ、韓琦の居場所を突き止めようと企てた。

思惑どおり包拯に惑わされた世美は、韓琦を始末するため刺客を放つ。

（45分）

秦香蓮たちは追っ手から逃れたが、韓琦が深手を負っていた。

韓琦は最後の望みに賭け、開封府を頼るよう香蓮に伝える。

だが夫を疑うことができない香蓮は陳世美に助けを求めたため、世美の配下に包囲されてしまう。

（45分）

包拯は秦香蓮母子を開封府に保護したが、端午は?馬府に捕らえられていた。

包拯は香蓮母子と端午を交換しようと言う陳世美の申し出を断り、葛藤しながらも仁宋の前で世美の罪を包み隠さず報告する。

（45分）

包勉の罪を許せば、端午を死に追いやった陳世美も生き延びる。

しかも今度こそ秦香蓮親子は殺されてしまう。

包拯の義姉はある決意を胸に牢にいる勉を訪ね、包拯が「いい役人」を貫けるようわが子をあの世へ送った。

（45分）

朝廷の理不尽さに腹を立てた張子雍は屋敷に乗り込んで陳世美を捕らえ、包拯の前に差し出し処刑を迫る。

しかし包拯は、「どんな悪人であれ皇帝の許しもなく殺すことはできない」と処刑を拒むのだった。

（45分）

宋の辺境軍は西夏軍の要撃に遭って包囲され、6日間も飲まず食わずだった。

解放の条件は西夏の軍師・張元の家族引き渡しで、兵の命を守りたい張徳林は要求に応じるよう訴えるが、陛下や王延齢はこれに応じない。

（45分）

王朝と馬漢は江湖の侠客である「四鼠」と協力して詔を偽装し、大理寺から包拯を救出する。

包拯は身の潔白を示すべく若朝の助けを借りてひそかに仁宋に謁見し、大理寺卿である段安を聴取しようとするのだが…。

（45分）

展昭が奪還した張元の家族をめぐり、包拯一行、張子雍率いる一団、展無為と西夏の女が入り乱れて戦うなか、家族は死んでしまう。

ひそかに開封府へ戻った包拯は仁宋に、王延齢が今回の黒幕である可能性を伝える。

（45分）

西夏の軍師である張元との交渉に臨んだ范仲淹。

辺境軍の全滅は食い止めたが、計略が露呈して捕らえられてしまう。

しかし、張元は民のために尽力する忠臣を殺せず、仲淹は解放されて帰国の途に就いた。

（45分）

周児と張子栄の会話を聞いた仁宗は、2人の本心を知って衝撃を受ける。

一方、西夏との内通者について捜査中の包拯は、ある作戦を立てて西夏の間者・野利青をおびき出そうとするが、現れたのは思わぬ人物だった。

（44分）

張子栄が裏切り者だと知った仁宗は謀反の危機を察し、范仲淹に皇宮の防備を固めさせる。

包拯は張徳林の動きを探るため、王朝と馬漢に張家の見張りを命じるが、すでに張徳林は大軍を率いて開封城へと向かっていた。

（45分）

秘密の抜け道から皇宮を脱出した仁宗は、各地の軍へ救援を求める文を王延齢から受け取る。

包拯は仁宗からその文を託され、展昭や四鼠といった江湖の侠客の前で、民のためにも仁宗の危機を救ってほしいと訴える。

（45分）

南門が襲われたと報告を受けた張徳林は皇宮を攻めるが、そこに仁宗の姿はなかった。

同じ頃、張子雍の守る開封城の南門の外には地方からの援軍が大勢集結し、張子雍の兵と激しい戦いを繰り広げていた。

（45分）