仁義なき戦い

脚本・笠原和夫

監督・深作欣二や菅原文太、金子信雄等の演技ばかりが称賛されがちな映画ですが、1作?4作の複雑な構造の世界観、魅力的なキャラクター設定を構築させたのは、紛れもなく脚本家の笠原和夫です。
手持ちカメラの臨場感は撮影監督、吉田貞次。
誰もが高揚するテーマ曲は津島利章。
…この映画はスタッフ、演者全てが最高点を叩き出した日本映画史上の傑作です。

怒涛の一気見

…あらすじは、解説のとおり。
返り血で書きなぐったかのような豪快なタイトル。
阿鼻叫喚のように鳴り響くトランペットの音色に、観る前から心が踊ってしまう。
菅原文太の貫録と、親分・金子信雄の子狡さの対比が面白い。
殺るか殺られるかの手持ちカメラが生み出す臨場感が凄い。
また、ナレーションも効果的。
原爆の落とされた広島が舞台というのもユニーク。
一時停止を一度も押さずに怒涛の一気見だった。
続編へ急ごう！

この世界の片隅に

で今話題になっているけど、広島県呉市と言えば「仁義なき戦い」もそうだった。
今回5部作一挙上映で再度観賞、同じ呉でも随分雰囲気は違う。でもやっばり面白い。
ヤクザ映画でもあり、青春映画、人間喜劇、そして無意味に死んでしまった者への鎮魂か。
戦争は終わっても、形を変えて現代も続く弱肉強食の暴力世界、抗争を描くなかにも平和への祈りが伝わってくる。
このシリーズは同じ役者が違う役で出演するが、完結篇で松方弘樹さんが登場するシーン、思わず笑ってしまった。

素晴らしい！

仁義なきは原作も読んだ事もあるので
映画版も何度観ても飽きません(^-^)
菅原文太もかっこいいですが
小林旭も渋くてかっこいいですよ(^-^)

これは面白い

とにかくテンポが良い。ゴッドファーザーの長ったらしさを削ぎ落とし、仁義と裏切りが葛藤する抗争の模様を描く。傑作の名に恥じない。

リアル

戦後の無法地帯から自然発生的に出てきたやくざであり、その時代であればやくざの存在意義があったんだなと感じられました。
やくざ映画いうものは時代劇ですね。
現代のやくざ映画作っても面白くないのは、現代の時代では生き残れない、存在意義がないからだと思います。
すごく面白かったです。
最後は暴力の連鎖でいかに暴力が暴力しか生まないかがわかる教育的なにいようだと思いました。

菅原文太のオーラ半端無い！これぞスター！

いやあ、こんな血みどろの争いが、原爆投下直後の混沌とした広島で起こっていたとは全く知らなかっただけに、本作を初見した時、凄く衝撃を受けました。冒頭からラストまで、ノンストップで移りゆく展開の脚本もよく仕上がっており、元々ギャング映画はあまり見ない方ですが、これは夢中で観ちゃいました。クエンティン・タランティーノが彼の影響を絶大に受けているのも納得。
そして主演の菅原文太！恥ずかしながら、彼の主演作を観るのは本作が初だったのですが、こんなにも格好良く、抜きんでたオーラを放つ俳優が、日本にどれくらいいるのでしょうか。あのトレードマークに近い”眉間のしわ寄せ”表情も、痺れますね！特にラストのあの憎い台詞！改めて、2014年に、日本は高倉健と並んで偉大な役者を失ったのだなと、悔やまれます。
あ、序盤から残酷で血みどろのシーンが連続するので、あまり耐性ない方は、注意した方が良いかも。
ただ、邦画の名作の一本であることは不動です。

さすが

観たのはこれで３，４回目だと思います。
昔、年末などに深夜によくやっていた記憶がありますが…
しかし、どの役者さんもギラギラしていて、一番油がのってる感が最高です。
それをうまく引き出し、まとめた監督の手腕に脱帽です。

映画界に革命を起こした「極道史劇」

暴力的且つ悲劇的に
「第２次大戦直後の日本」を
写し出したストーリー
荒々しい言葉遣いと文学性
娯楽的でありながらも「暴力の醜悪さ」を
感じさせるアクション
映画の伝統芸の一つ「スター史上主義」を否定し
画面に映る存在全てにこだわる演出法
凶悪さと滑稽さがバランス良く配合された
俳優・女優陣の名演＆怪演によって
極道映画の枠を越え「日本映画史」の革命作となった
人気シリーズの第１作であります。
まさに、日本映画史上屈指の「極道史劇」で
あると言えるでしょう。

勢い、熱量が凄い！！

熱狂的なファンが多く、ワンピース作者の尾田さんも影響を受けているっぽい、ということで、前々から気になっていたので、観ました。
結果、自分はもうある程度の年齢になっているので冷静に観られましたが、それでもその勢いや熱量は凄い！！と感じました。
菅原文太がかっこいい。梅宮達夫がかっこいい。
冒頭の伊吹吾郎のシーンは衝撃的。
川谷拓三を発見。
田中邦衛が意外と生き残った。黄猿っぽい。
五部作らしいので、続編も観てみたいかなーと思いました。