ヴァイブレータ

長距離トラック

での男と女のロードムービー。と言っても「トラック野郎」シリーズとは全く性質が違う。他に似た映画がない。掘り出しモノの映画。冬の夜のトラックで街道を走るシーンなど全体敵に映像と音楽がとてもスタイリッシュで美しい。夜にウイスキー呑みながら観ると気持ちいい。
アマチュア無線で遊ぶシーン等トラックドライバーならでは生活や楽しみを擬似体験出来る。自分も生まれ変わったら長距離運転手になってみたかったかも。寺島しのぶと大森南朋も若いのに優れてました。

酒買ってツタヤに寄って、、

酒のつまみ系を探していて発見、最高のつまみでした
大森&寺島のキャスティング、自然な演技も素晴らしく、低予算ならではの
魂の入った作品でした
特にオープニングのトラック内での焼酎シーンは珠玉 !!
カツ丼シーンもいい!!
とにかくどのパートどのシーンも良かったです 最高 !!ｓ

自分もくるまれたい

ストレスがおおいこの時代にこんな痛みがわかる男がいたら私もついていきたくなる。
寺島しのぶと大森南朋の自然な演技が好きです。

真夜中のふたり

寺島しのぶさんのファンなので見ました
ヴァイブレーター、題名を見たときは
ん？どういう意味なんだろうと思いましたが
見続けていくうちに
この映画のすばらしさに気づきました
男と女が出会う物語とただ単純に言えばそうですが
人と人が出会い、知って、触り、探り、共有し、別れがというすべてを描いてあると思います
何を見て何に感じているか、まっすぐにこの映画は映しているように思います
見終わった今は、ふと我に返る瞬間がありました。少しだけ時間をかけた旅をしたような気分になります。
とても人間くさい映画でした。

不完全さがリアル

舞台はトラックの中だけという狭い世界で、ほとんどふたりの会話のみ。なのに全然退屈せず、じっくり見れた。
主演のふたりとも銀幕の美男美女ではない。むくんでクマのある顔は、どこにでもいそうな風貌。
だからなのか、登場人物の格好悪い生き方にすごく共感できた。
女性の病的な所にも何故か同感できたし。
こんな男、ホントにどこかにいるんじゃないの！？と、映画を観たあとはしばらくトラックとすれ違うたびに運転手を覗き見してしまった。
なにより大森南朋ファンにはたまらない作品。無理矢理チンピラ上がりの兄ちゃん役を演じてる感じが△だったけど。
役柄の不思議な魅力と大森南朋が絶妙にハマってて良かった。
カメラワークや編集にチョイチョイ工夫があったのも、緩急ついて飽きさせない理由かも。

私もブルブル感じました。

これって、純愛ですよね。
やさしさに溢れていて、生きる自信が湧いてくるような、許してもらえるような気持ちになりました。
一期一会。
後腐れないところが、またいい。「ピッ、ピッ！！（口笛）」

人生は皆旅人

寺島しのぶがたくさんの賞をもらった映画ということで、取り合えず録画したが、拾い物の傑作であった。女性心理がドウとか、拒食症が云々といった各論は６０台半ばのじいさんには解らないが、人生は皆旅人、孤独こそが人生だという観点で観たから、やたらと胸を打たれた。映画音楽には鈍感な人間であるが、これほど効果的に音楽を使った映画も珍しい。
主演の二人が大変な名優であることも認識させられた。「キャタピラー」の寺島はまだ観てないが、美男美女そして多分それだけの両親の子供として生まれた特に取り得の無い女性、梨園というどうしようもなく歪んだ世界に生まれてしまった反発からか、寺島しのぶはとんでもない名優に成長して行くのかもしれない。裸もセックスも日常事であるから、騒ぐ方がオカシイわけであり、寺島はそれらの子供っぽさを超越してしまっているのではなかろうか。そんなクダラナイ事を思いめぐらしながら、観ていたから余計に面白かった。
少数の観客をターゲットに、このような素晴らしい低予算映画を作ることができれば、独立系映画制作も可能ではないだろうか。まあ、シネカノンが本作に関係していたことは歴史の皮肉ではあるが。

せつなくなる

今の時期になると見たくなる映画です
まだ私にとっては無名だった大森南朋の
ファンに一気になりました
それくらい魅力的な役です
この映画でクラッと来た人はかなり多いと思います
トラックの中でペディキュアのない粗末な足と気にする・・・そして
唇みたいにキレイと言うシーン
バスタブとラストのまた同じコンビ二前での別れのシーンが特に好きです
音楽の使い方もいいですね

できるならば私は。

ふとした時に聞こえてくる、自分の中の声。
“イケイケ、もっとやっちまえ”
“ばっかじゃねーの”
“そうじゃないんだってば”
“おまえ、何やってんだよ”
“偉いじゃん、私”
いい事も悪い事も、毎日繰り返されて行く中で
自然と聞き流す事も、受け止められるようにもなっていく。
何でも無い日常の中にいると、ぐるぐると目が回ってきて、
“寂しい寂しい寂しい寂しい”。
なんて、そんな気持ちにも蓋をして生活してる。
“あれ、たべたい”
“あの人に付いていきたい”
そんな風に思ったところで、いつでもどこでも好きなものを食べられるなんて。
自分はそんな身分じゃーないし。
いつだって理性がフル稼働する中で、今日もきちんと岐路につく。
それでも、
“すきすきすきすきすきすきすきすき”
そういう時だってあるよ。
一瞬にして、心が何かに触れる。
通りがけに相手が発した心の波動に、自分も気づく。
心が触れたら、今度はこの手で触りたい。
自然な感情のまま、男のトラックに乗り込む玲。
初めてあったはずなのに、
もしかしたらこの人は私を突然殴ったりしないだろうか？なんて恐怖。
触れられるの、怖い。
踏み込まれるの、面倒。
でもね、それに心を震わせ相手を求める自分も、確かにいるんだ。
なんだろう。
トラックドライバーの彼の旅についていく玲。
出会いはとても奇妙で、衝動的な始まりだったけど、
トラックの走らせながらの会話は、驚くほど普通だ。
自分の声にうんざりする事もある。
聞こえない誰かの声を、必死で探している事もある。
無意識のうちに、スル―とキャッチを繰り返している。
彼の優しさは、計算ではなく本能。
よく知らないはずの自分をこんなにも優しく、
柔らかく包んでくれるその手。
岡部は、普通じゃない世界にいて、恐ろしい程に普通の男。
その一瞬。
一分一秒たりとも、無駄なシーンがない作品。
今日も明日も明後日も。
毎日は、いつもと変わらないし、
自分の中にある、葛藤の声はまたいつでも聞こえ続けるのだろう。
それでも、ほんの一瞬の短い時間でも、
その面倒くさい“声”が消えた一瞬があったのだから。
だからまた、今だけかも知れないけれど、
こんなにも無防備に、明るくトラックを降りたんだ。
でも出来るならば、トラック、また戻ってこないかな。
朝焼けの中で、ずっとこの二人を見ていたい。
そんな風に思った。
寺島しのぶ、大森南朋。
まるで二人の、プライベートな日常を見せられたよう。
自然な空気。　素敵だ・・。
すっごい大好きだ。この映画。

本能

買って持っていたのにほったらかしていたDVD。なんだよ、めちゃくちゃ良い映画だったよ。主演2人に惹きこまれて、切なくてスッキリする稀有な物語です。
若い時より年を重ねてから観るべきかな、と思います。
去った男は二度と迎えに来ない。
女子ならそう知ってから観るべきかな。